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会長あいさつ

安井 仁

山科医師会のウェブページにようこそ!

一般社団法人 山科医師会の 安井 仁 と申します。

 この度、山科医師会会長に選任されました。微力ながら、2年間の任期を懸命に全うする所存であります。山科医師会ともどもご指導ご鞭撻の程、どうか宜しくお願い申し上げます。

 山科医師会は昭和47年に、東山医師会から分離独立する形で設立されました。山科地区の経済発展・人口増加と共に、医師会も成長してきました。現在、6つの病院と数多くの診療所にて構成され、260名の勤務医と100余名の開業医から成り立っています。昨年には、法人化を成し遂げ、来年には設立50周年の大きな節目を迎えます。この間、昭和・平成・令和と時代を積み重ねてまいりました。私自身も勤務医16年、開業医12年の合計28年をこの山科にて医師として働いており、山科医師会の歴史の半分以上を共に歩いてまいりました。

 現在、医療界のみならず日本社会全体の懸案は、何と言っても「新型コロナウイルス感染症」であります。かつてのペスト、コレラ、20世紀初頭のスペイン風邪に並び、およそ100年に一度起こるパンデミックの真っただ中にあります。

 感染症の大流行も「自然災害」の一つであります。災害を「気象災害」「地質災害」「生物災害」の三つに分類すると、感染症は病虫害などとともに「生物災害」に含まれます。新型コロナウイルス感染症は、まさに「自然災害」にあたります。

 昨年初めからこのウイルスに対して防戦一方で、「盾」しか持たなかった我々人類も、m-RNAワクチンという革新的な「槍」を手に入れる事ができました。個別接種・集団接種を問わず、とにかく早く・広く・確実に予防接種を進める事が、集団免疫を獲得し、この難敵を収束させる唯一の道であると確信しています。

 約一年半の長期間、日常の一般診療に加え、この新型感染症の診断・治療に我々も正直疲弊している面があります。山科医師会には、京都府医師会や京都市と一丸となって、コロナ禍を克服していく責務があります。山科住民の一人一人の方を常に向きながらより良い医療を粛々と進めてまいります。住民の皆様も長期間、精神的にも身体的にも不自由で不安定な生活が続きますが、明るい未来を信じて、共に歩んでいきましょう!

このコロナ禍を克服した暁に、山科医師会創設50周年を祝うことができれば、この上ない幸せであります。山科医師会は地域住民と共に、医療全般において、これからも指導者として、実務者として尽力してまいります。まさに自然災害=カオスの危機的状況に対応すべく、今年度から新たに「災害時医療」担当、「感染症対策」担当部門を新設致しました。

山科医師会は2つの基幹病院を抱えており、一般診療においても、病院と診療所の「病診連携」、診療所どうしの「診々連携」がうまくとれています。勤務医と開業医が互いに顔の見える関係を保ち、病院と診療所の風通しが良いのが特長と考えています。

さらに、2020年1月には「山科区在宅医療・介護連携支援センター」を、京都市から委託を受けて設立しました。医療と介護の両方が必要な高齢者が、たくさんいらっしゃいます。住み慣れた山科で、自分らしい暮らしを最期まで送れる生活を目指して、在宅医療と介護の多職種が円滑に連携できる環境整備を援助してまいります。山科地区の住民が、健やかで幸せな生活を送るためには、医療のみならず介護の充実が避けては通れません。

山科医師会は、少しでも地域住民の皆様のお役に立てるよう、今後とも力を尽くしていく所存でございます。お暇でもありましたら、外環五条通り北東の音羽川の畔にあるカマボコ型の建物、「山科医師会診療センター」にぜひお立ち寄り、お話しください。

山科医師会会長 安井 仁

(令和3年6月吉日)